新年度が始まり、平成も残すところあとわずか。
最近むし歯の治療をした患者さんとこんな話をしました。

「むし歯によくなってしまうんです」
「むし歯の治療をくり返すと歯が小さくなり過ぎて抜かなきゃいけない場合もでてきますからねー」
「え？治療って何回でもできるんじゃないんですか？」
「何回もは厳しいですねー。一般には5～6回程度って言われていますね。」
「治療をすれば大丈夫だと思っていました。私の歯、大丈夫ですか？」
「くり返さないようしっかり治療とメンテナンスをすれば、まだ間に合いますよ！」

以前にも書きましたが、歯は治療すればするほど小さく、そして形を失っていきます。
私たちは、そうならないよう様々なアプローチで日々治療に向き合っています。
皆さん、どうかむし歯はくり返しになられませんように...

最近ニュースでガンについてよく報道されています。知人から興味深い話を聞いたので皆様にもぜひ...

イギリスの病院での調査で、乳がん患者さんの予後を調べたそうです。
グループ1は「医師にすべて任せる。もうだめだ。」と考えている人、グループ2は「なにがなんでも治してみせる」と考えている人。どちらも数は半々だったそうです。
この２つのグループの５年後、どうなったと思いますか?
グループ1は「80％の人が亡くなり」、グループ2は「10％の人しか亡くならなかった」というのです。
「前向きな気持ち」「信念」これらはがん細胞をやっつけてくれるNK細胞という白血球を活性化することが知られており、その影響ではないかと考えられているそうです。

がんもお口のトラブルも「治そうとする強い意志」が大切なんだなと考えさせられるお話でした。

今回は深すぎるむし歯についてお話ししようと思います。
むし歯になった歯って何度でも治療できるのでしょうか?　さすがに何度でもというのは現実的ではありません。
一般的には5回前後と言われていますが、回数を重ねるごとに歯が小さくなっていき限界を迎え抜歯になってしまいます。
また、レントゲン上で顎の骨より下までむし歯が進行していたり、歯茎より下に歯が大きく無くなったりした場合でも保存がきかなくなる場合があります。
私たちはそんな場合でも諦めることなく、MTM（部分矯正）や外科処置を行い極力抜歯を防げるように努力していますが、そんなことをせず健康なままいられた方がもちろんいいに決まってます。
むし歯を繰り返さないよう、一緒に予防してみませんか?

皆さん、歯磨きされてますか？
「もちろんしてるよ」そんな声が聞こえてきそうですが、では少し聞き方を変えて...
皆さん、きれいに歯磨きできていますか？
一見、きれいに見えるお口の中でも実はプラーク（歯垢）がたくさん残ってしまっている事があります。プラークはむし歯、歯周病の原因の最たるもので、これをいかに落とした状態を保つかが予防で大切になってきます。
私たちの治療の基本は、プラークの少ないお口を維持すること。そのために磨き残しのできやすいポイントをクリーニングを通してお伝えしながら治療を進めていきます。
皆さん、一緒にきれいなお口目指してみませんか？
 

歯や治療について皆さんに知っていただきたいことを不定期ながら更新していこうと思います。